板張りの吹き抜けで繋がる二世帯住宅
2024.12.20
凰建設株式会社
設計:森 亨介 デザイン:瀬尾 あゆみ 監督:佐藤 啓介 棟梁:鈴木大工
外観
50坪という敷地の中で、建蔽率・容積率をいっぱいまで使い6人家族がプライバシーを守って暮らせる家を計画しました。
建物の配置を工夫し、駐車場3台分と家族でBBQや家庭菜園を楽しめるお庭の余白もしっかり確保しています。
外壁には、違うベクトルで長持ちする素材を使い分けています。
《ノーメンテナンスのガルバリウム鋼板》
総二階部分やファサードではない面に採用しています。カラーはモスグリーンで、二世帯に違和感なく落ち着いた印象をもたらします。
《イージーメンテナンスの杉板の押縁張り》
ファサード面にアクセントとして採用しています。デザイン性とメンテナンス性のバランスの取れる組み合わせです。
内観
板張りの吹き抜けがある開放的なリビング空間です。
二世帯分のお仏壇を置くスペースの確保と、リビングから付かず離れずの距離感でありたいとのご要望からこのプランをご提案しました。
オーダーメイドの杉の格子戸が、プライベートとパブリックを緩やかに繋ぐ役割を果たします。
フローリングと小上がりの畳で、二世帯が集まってもお互いの距離感を保てる広いLDK空間です。
人数の変動に対応出来るように、キッチンを囲むように座れるカウンターを設けました。
高気密高断熱の家では北側のランドリールームでも一年中部屋干しが可能で、洗う・干す・しまうが一室で完結できてしまいます。
完全同居型で、玄関・キッチン・お風呂などは共有する計画ですが、2階には子世帯の洗面・トイレ・シャワー室(1畳)を配置しています。
ロフトは切妻屋根の高いところを利用した屋根裏部屋の雰囲気で、隠れ家のような趣味部屋にぴったり。
空調計画
冷房は、基本的にはロフトへ上がる階段上部の壁掛けエアコン(3.6kW/12畳用)を使用します。
階段から1階へと冷気を落とし、吹き抜けからロフトに繋がる小窓を介して家の空気循環を作り出しています。
暖房は、小上がりの畳コーナーの下に床下エアコン(2.2kW/6畳用)を設置しています。床暖房のように足元が一番暖かくなるため、赤ちゃんからお年寄りまで快適な冬を過ごせます。
更に床に設けるガラリの大きさと配置は、エアコンの風量と各部屋の熱の逃げやすさから計算をしています。
換気は第三種換気+パッシブ換気を採用しています。冬に動くパッシブ換気は、機械を使わず自然の動力だけで換気をまかないます。高気密高断熱住宅の家の外に対する防音に加え、室内の機械音もなくすことで図書館のように静かな住生活を実現します。
構造・性能数値
◆耐震性能 :耐震等級3(許容応力度計算)
◆断熱性能 :UA値 0.24 W/(㎡・K) 断熱等級7
◆一次エネルギー消費性能:BEI 0.42 等級6(最高等級)
◆設計・建設住宅性能評価 取得
◆長期優良住宅 認定
お客様の声
全ての作業において、熱心に丁寧に作業していただきました。
私たちへの対応についても、皆様話しかけやすい空気を作っていただき、無理なお願いなども快く受けてくださり感謝しております。
細かいこだわりの部分で詰めきれなかったところなどもありましたがこれから住んでいく中でもっと良い家にしていきたいと思います。
初めてお会いしてから2年以上の長い年月を割いていただき、私たちにとって最高の家になりました。
本当にありがとうございました。これからも末永く宜しくお願い致します。
DATA
- 構造
- 木造軸組工法/2階建て
- 間取り
- 4LDK
- 施工会社
- 凰建設株式会社
- 施工期間
- 7ヵ月
- 敷地面積
- 164.12 ㎡(49.65 坪)
- 延床面積
- 127.00 ㎡(38.42 坪)+ロフト